石垣駐屯地の「説明会を」 県選出野党議員 詳細なく住民不安


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防衛省への要請を終えて取材に応じる「うりずんの会」会長の赤嶺政賢会衆院議員(左から3人目)ら=14日、防衛省

 【東京】県選出の野党国会議員でつくる「うりずんの会」は14日、防衛省で井野俊郎副大臣と会談し、石垣市に2023年3月末までに開設予定の陸上自衛隊石垣駐屯地について住民説明会を開くよう要請した。開設が迫っているにもかかわらず、配備されるミサイルの詳細や周辺地域に与える影響が明らかにされていないことを問題視した。

迫る開設、防衛省に要請

 会談は非公開だった。終了後、取材に応じた「うりずんの会」会長の赤嶺政賢衆院議員によると、対応した井野副大臣は「市役所の頭越しに説明会を開くことはできない」と語った一方で「市役所に届いていない不安や不満が住民の中にはあるだろう。何ができるか検討したい」と述べた。

 要請後、赤嶺氏は記者団に「どんなミサイルが来るか分からない。住民の不安はもっともだ」と指摘した。

 うりずんの会は、市民団体「石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」などを通じて地元で説明会を改めて開いてほしいとの要望を受け、防衛省に伝えた。

 うりずんの会によると、地元からは駐屯地から出る廃水の行き先や自衛隊車両の交通量、ゲートの位置について公表を求める声が上がっている。

 伊波洋一参院議員は2019年以来、住民説明会が開かれていないとした上で「その間に工事は大きく進んでいる。あと3カ月以内に開所すると言っているんだから(詳細を公表しないのは)おかしい」と批判した。

 石垣駐屯地には警備部隊、中距離地対空誘導弾部隊、地対艦誘導弾部隊の配置が予定されている。

 (明真南斗)