騒音、基準値越え回数は過去最多を更新 21年度名護市内、久志で3323回 名護市安部オスプレイ墜落から6年


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 【名護】米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが名護市安部に墜落した事故から13日で、6年が経過した。事故後もオスプレイなどの航空機が米軍キャンプ・シュワブ周辺地域の上空を飛行しており、住民は騒音被害に悩まされている。2021年度の環境基準値(62デシベル)を超える騒音回数は、久志で3323回になるなど、市内全観測局で過去最多を更新した。

 市は10年10月から市内7~8カ所で騒音測定を実施。各月の最大値の平均は、いずれも「地下鉄の車内」と同じとされる80デシベルを上回った。騒音の過去最大値は安部で観測された100デシベルだった。米軍キャンプ・シュワブ周辺地域では各月の最大値の平均(22年11月末時点)で、辺野古86.9デシベル、豊原88.1デシベル、久志87.4デシベル、許田86.2デシベル、幸喜85.8デシベル、瀬嵩81.3デシベル、安部81.7デシベル。

 市辺野古で建設中の新基地が完成すればさらなる騒音のリスクがさらに高まるが、住宅防音工事について、沖縄防衛局は「(代替施設周辺では)対象区域になり得るほどの騒音は発生しない見込み」としている。

 宮城元治安部区長は「オスプレイなどは今も集落の上空を飛んでいることもある。結構うるさい」と語る。「新しい基地ができれば、さらに騒音がひどくなるはずだ。必要な防音工事はやってほしい」と求めた。
 (長嶺晃太朗)