金武の鳥インフル、焼却始まる 周辺14農場では鶏肉・卵の出荷再開 沖縄


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殺処分された鶏を焼却場所に運び込む作業員=17日、沖縄市内

 沖縄県金武町の養鶏農場で高病原性鳥インフルエンザが確認されたことを受け、県は17日、殺処分した鶏を沖縄市内の廃棄物処理場に運搬し、焼却する作業を開始した。高病原性の発生に伴い鶏肉や卵の出荷が制限されていた半径10キロ以内の18農場のうち、14農場については国と協議した結果出荷できるようになったと発表した。既に消毒を経た上で出荷が再開されている。
 
 17日は発生した金武町の養鶏農場から沖縄市内の処理場に、トラックに載せられた死骸が運び込まれ、白い防護服姿の作業員が焼却に当たった。殺処分は17日中に終わる見通し。農場で飼育されていた4万5千羽のうち、既に死んでいるのが確認された鶏は17日までに1万5千羽に上り、残りの3万羽が殺処分された。

 現場の周辺10キロ圏内は国との調整で個別に出荷が認められる「例外協議」措置により、14農場で16日から順次出荷が再開されている。残り4農場は小規模で区域外への搬出希望がない。高病原性の発生により卵や鶏肉の供給が懸念されたが、県の担当者は「搬出できるようになり、滞留はしていない」と語った。 (當山幸都)