浦添・当山小の分離新設校、26年度開校に遅れも 現行案、市は「厳しい」 地権者要望の土地区画整理がめど立たず


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 【浦添】2010年度から過大規模校となっている浦添市立当山小学校の分離新設校を巡る、市西原のゴルフ場「パブリックゴルフうらそえ」中央部分への建設について、浦添市が地権者側に対してまちづくりの観点から「建設は厳しい」との意向を示していたことが判明した。13日の市議会定例会一般質問で下地輝史企画部長が答弁した。学校は26年4月の開校を予定しているが、今後のスケジュールに遅れが生じる可能性が出てきた。

 分離新設校の建設予定地はゴルフ場(約6.2ヘクタール)の中央部分(約2.4ヘクタール)で、昨年3月に市教育委員会が中央部分の財産取得を市に申し出ていた。市はその後、副市長をトップとする検討委員会を設置し、地権者やゴルフ場関係者との協議を重ねてきた。

 さらに市は今年9月下旬から11月上旬にかけて全地権者116人に対して文書と対面で学校建設に関する意向を確認。その結果、地権者の多くは建設に賛意を示したものの、建設予定地外側部分の整備も合わせて行うよう要望したという。議会で下地部長は「学校建設には賛成の方が多くいたが、賛成と回答された方を含めて建設候補地外側部分について区画整理が条件といった意見をされた方が全地権者の4人の1人の割合でいた」と答弁した。

 市は地権者らが要望する土地区画整理について、「事業化のめどが立たない」と答弁した。市は年度内に開催を予定する総合教育会議での協議を踏まえて最終判断を下す。
 (吉田健一)