浜田防衛相、南西地域の防衛強化「地元に説明し、理解得られるよう努力」強調 国民保護の方策「具体的な内容は今後検討」


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記者会見する浜田靖一防衛相=20日午前、防衛省

 【東京】浜田靖一防衛相は20日の閣議後会見で「南西地域の防衛体制の強化は喫緊の課題」と述べ、改めて沖縄県内に駐屯する陸上自衛隊部隊の増強などを推進する考えを示した。地元自治体に事前の説明なく方針を決定したことについては「この国を守るために最善の方法を考えて戦略を作り上げた。われわれの考え方として示した」と語り、「後は地元の方々に説明し、理解を得られるよう努力していきたい」と強調した。

 国民保護に関する具体的な方策が示されていない問題については「国民保護に対応するための部隊などの具体的な内容は今後検討していく」と述べた。その上で、沖縄に配備されている陸自第15旅団の師団化が、国民保護の実効性向上につながるとの認識を強調。自衛隊の輸送機・船舶の利用や予備自衛官の活用などを検討すると説明した。

 一方、政府が定めた国民保護に関する基本方針では、自衛隊の主たる任務は武力攻撃の排除で、住民避難や救援の支援は「(任務に)支障のない範囲」で携わるとされている。この規定の見直しも検討するのかという質問には「それらも含めてこれから検討していく」と語った。
(明真南斗)