全国の在日米軍施設の泡消火剤、非PFOSへの切り替えは2024年9月までに 政府答弁書


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米軍普天間飛行場から流出し、住宅地に迫る泡消火剤=2020年4月、宜野湾市大謝名

 【東京】政府は20日、在日米軍の全施設で有機フッ素化合物の一種であるPFOSを含む泡消火薬剤から非含有薬剤に切り替える作業が2024年9月までかかる見通しだとする答弁書を閣議決定した。牧山ひろえ参院議員の質問主意書に答えた。答弁書によると、米海軍は今年11月までに切り替えを完了した。米海兵隊は12月中に全国の泡消火剤切り替えを完了する予定だという。

 在沖海兵隊は全国に先立って21年9月、県内にある海兵隊施設での切り替えを終えていた。一方で、在沖の陸海空軍など他の部隊は県内施設での交換時期を明らかにしていない。牧山氏は質問主意書で「横須賀基地のように高濃度の流出が常態化しているケースでは、風評被害を避けるために海産物などの汚染調査を政府の責任で行うべき」と指摘して政府の考えをただした。これに対し、政府は「『横須賀基地のように高濃度の流出が常態化しているケース』は承知していない」と述べるにとどめた。

(明真南斗)