松本浦添市長、30万円の差額を問われ「関係者の認識の甘さ」と謝罪 後援会の収支報告書


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松本哲治浦添市長(資料写真)

 【浦添】松本哲治沖縄県浦添市長後援会の2021年の収支報告書で、昨年2月の市長選後に開催された飲食を伴う会合で、収入に対して支出が約30万円上回っていたことが分かった。20日の12月定例会最終本会議で又吉健太郎市議が緊急動議で質問した。又吉市議は差額分を後援会が補填(ほてん)したのではないかとして「買収」の疑いがあると指摘した。松本氏は「報告書は完成形ではない。精査して訂正したい」と語った。

 会合は松本氏の選挙母体「浦添未来の会」の解散式の名目で、2021年3月20日に那覇市内で開催。出席者によると、市議や後援会関係者など数十人が参加した。議員に配られた報告書には会場費として45万2055円の支出を計上し、収入は15万3千円が計上された。差額の29万9055円がどのように処理されたか判然としない。

 松本氏は会合について「関係者による慰労会」と説明した上で「報告書を精査した上で報告したい」と述べた。資料はその後回収された。今後、松本氏が報告書を訂正すれば、4度目の訂正となる。

 公選法178条では選挙期日後の行為について「当選祝賀会その他の集会を開催すること」を禁止している。又吉氏は「後援会が補填していれば買収に当たる」と批判した。松本氏は「これまでも報告書の修正を繰り返している。関係者の法令に対する認識の甘さであり、反省しおわび申し上げる」と謝罪した。今後は「法令に触れることがあれば、責任を持って進退を判断したい」と語った。

(吉田健一)