復帰直後の沖縄〈50年前きょうの1面〉12月23日「自衛官の住民登録停止へ/革新市町村長会」―琉球新報アーカイブから―


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠

 1972年5月15日に沖縄が日本に復帰してから今年で50年。27年間のアメリカ施政権下から脱して「祖国」の日本に戻るカウントダウンが進む中、本土との格差是正、自衛隊配備や米軍基地の取り扱い、ドル―円の通貨切り替え問題、初の知事選など、大きな歴史のうねりに翻弄される島の住民は山積する課題に直面する、そんな時代だった。復帰した後の沖縄の発展を展望しつつも、さまざまな制度変更にさらされる行政と政治。琉球新報の紙面もその歴史の一日一日を刻んでいった。

 

 日本「復帰」した1972年12月23日の琉球新報1面トップは、「第2次田中内閣/実力者・実行型でスタート/行管=福田、環境=三木氏/坪川信三氏、総務長官に就任/円、福祉対策が課題」との見出しで、第2次田中内閣の顔ぶれを紹介している。沖縄選出議員の委員会配置も記している。

 関連で「責任ある県づくり/総務長官/海洋博、国家事業として全力」との見出しで、田中内閣の沖縄施策を担う坪川信三総務長官の会見の内容を伝えている。

 那覇市が自衛官の住民登録拒否する姿勢を出していることに関連して「自衛官の住民登録停止へ/革新市町村長会、統一歩調を確認」と、那覇市以外の革新系の首長の市町村でも同じく自衛官の住民登録をしない方針を確認したことを紹介している。

 

 ◇  ◇  ◇

 5月15日で復帰を迎えたが、沖縄を取り巻く状況は復帰して変わったこともあれば、変わっていないこともあった。琉球新報デジタルは、復帰を迎えた沖縄のその後の姿を琉球新報の紙面でどう記したか、引き続きお届けしていきます。