島尻氏の団体、政治資金報告書を訂正 沖縄相就任直後


社会
この記事を書いた人 田盛 良一

 島尻安伊子沖縄担当相が代表を務める政治団体「ちゅらの会」と自民党沖縄県参議院選挙区第二支部が、2011年から13年までの政治資金の収支報告書について、事務所費などの無償提供を受けた金額を減額訂正したことが30日までに分かった。団体側は「二重計上の誤りがあった」として、複数年度にわたってミスがあったと説明した。

 両事務所は浦添市仲西の同じ住所にあり、ともに島尻氏が代表を務め、会計責任者や事務担当者、電話番号も同一となっている。島尻氏は10月7日に沖縄担当相に就任したが、直後の9日に報告書を訂正した。
 11年の報告書では当初、夫の島尻昇氏から無償提供を受けた事務所の家賃270万円と光熱水費30万円をそれぞれの団体に記載していたが、それぞれ家賃135万円、光熱水費15万円と半額に訂正した。
 事務所側は取材に対して「政党支部とちゅらの会で同居しており、家賃と光熱水費を折半して支払っている」として「各団体にそれぞれ半額ずつ計上するべきところを、それぞれ全額計上した二重計上の誤りがあったので修正した」と説明した。
 ちゅらの会の12年と13年の報告書では家賃と光熱水費合計で120万円とされていたのが計60万円に訂正された。政党支部の12年報告書では合計300万円とされていたが、計60万円に訂正された。13年は合計120万円から合計60万円に直された。
 事務所側は「12年に賃借面積が減少したことから家賃も減額した」と回答した。12年の政党支部の家賃が折半しているちゅらの会の家賃より高額なことについては「担当者が金額を誤記したものと思われる」と説明した。
 政党支部の12年報告書の支出に「祝儀代」として計上されていた3万円を削除した訂正については「(島尻氏が)自ら結婚披露宴に出席し自費から出した祝儀。事務のミスで政党支部の収支報告書に誤って計上された」と釈明した。