【地図付き】沖縄県議選の区割りに見直し案 国頭郡区と名護市の合区に3案、中頭の分割案も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県議会事務局は22日の議会運営委員会で、県議の選挙区割り見直し案を提示した。地域の人口などを考慮し、国頭郡区の見直し案3案、中頭郡区の見直し案1案を示した。同委員会では2024年の改選に向け、22年度中に選挙区割りの見直しの可否を含めて結論を出す方針を確認した。今後、各会派が案を基に検討を進める。

 選挙区割り見直しは全会一致が条件。一方、議会の定数見直しについては全会派の意見が一致しなかったため、現行の48を維持することが決まった。

 選挙区割りに関する今年2月の各会派へのアンケート調査では、現状維持を求める回答があった一方で、国頭郡区や中頭郡区、無投票が続く選挙区での見直しを検討するべきとの意見もあった。

 現在の区域割りで名護市を挟んで地域が分割されている国頭郡区(定数2)については、名護市区(同2)との合区を前提にした3案。名護市区と国頭郡区を完全合区したり、国頭郡区を分割して一部を名護市区と合区したりして1~3選挙区を設置する案が示された。

 一部会派内には名護市を境に国頭郡区を南北に分割する構想もあったが、公職選挙法が「飛び地」が生じる選挙区の新設を認めていないことなどから案から外れた。

 中頭郡区(現行定数5)は、西部の3町村(読谷村、嘉手納町、北谷町)による定数3の選挙区と、東部の3町村(北中城村、中城村、西原町)による定数2の選挙区に分割する案が示された。

 国頭郡区の見直し案の一部には、定数1となる選挙区もある。15年の区割り見直し時には、落選者に投じられる「死に票」を抑える目的で定数1の選挙区を無くした経緯もあったことから、22日の議会運営委員会では、その議論も踏まえて検討を進める必要性も指摘された。(大嶺雅俊)