米軍基地の借地料1049億円 23年度防衛省予算の沖縄関係


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米軍嘉手納基地(資料写真)

 23年度予算案で防衛省の沖縄関係経費は、複数年度にわたる支出分をまとめた契約ベースで22年度と比べて12億4800万円減の約2066億1300万円となった。一方、歳出ベースでは45億8700万円増の2034億6300万円だった。

 米軍那覇港湾施設(那覇軍港)付近のしゅんせつ作業に関して22年度に契約が完了し、23年度に実際の歳出が予定される。このため契約ベースの額が下がった一方、歳出ベースが上がった。米軍の大型船が円滑に入港できるようにするための事業で、予定通りに進めば23年度に完了する。

 提供施設の整備に関しては、嘉手納基地内での家族住宅整備が終わったため、歳出ベースで13億円減となった。

 最も額が大きい項目は補償経費などで、米軍基地の借料が22年度から12億9100万円増え、1049億1800万円となった。基地従業員関係の経費は契約ベースで22年度比1100万円増の127億3600万円とした。公務員のボーナスが減っていた分が回復傾向となったことを踏まえた。基地周辺対策経費として約353億円が計上された。防音設備の復旧工事について約8千世帯(21年度末現在)が待機しており、工事費は2800万円増の128億円を計上した。