高原直泰率いる沖縄SV、新たなステージへ JFLに昇格、2023年の見どころは?一丸守備と強力FW


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JFLに挑む沖縄SV。一木立一(左)

 沖縄SVが念願の日本フットボールリーグ(JFL)昇格を果たした。アマチュア最高峰の全国リーグで県民の夢を背負い、2023年から新たなステージで戦いを挑む。

 文・大城三太

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一丸守備と強力FWでJFLへ

 高原直泰率いる沖縄SV(エスファウ)は2015年に創設。16年から県リーグ3部に所属し、活動を本格的に開始した。全勝優勝を飾り、県サッカー協会の推薦により飛び級昇格で、17年からは県1部で戦った。九州各県リーグ決勝大会で優勝すると、18年から九州リーグへ昇格。新型コロナウイルスの影響でリーグが中止となった20年を除き、19、21、22年にリーグ3連覇を果たした。

JFL昇格を決め、喜ぶ選手、スタッフら

 全国地域チャンピオンズリーグ(CL)への挑戦は4年連続4度目で、初の決勝ラウンド進出で4チーム中上位2位に入り、昇格の栄冠を射止めた。

 躍進の原動力はチーム一体の守備力。GK花田力、DF岡根直哉らを中心に1次ラウンドから6試合無失点。前線からのプレスを怠らず、連動した全員の動きがかみ合い、強豪との厳しい戦いでも負けなしだった。

 監督兼選手の高原は以前は中盤でのプレスがかみ合わず、失点につながっていたことを選手らと共有。「全国地域CLまでに修正することができた」と勝因を語った。
 2022年加入のFW2人の活躍も欠かせなかった。九州リーグ得点ランキング1位(22得点)の一木立一、2位(20点)の山田雄太が決勝ラウンド第3戦、FC刈谷戦で躍動した。山田が2得点、一木が3点目を決めて勝利をたぐり寄せた。特に2点目は一木が自陣のカウンターから守備陣を最後まで引き付けて、右の山田へスルーパス。コンビネーションが光った。戦いの場所をJFLへと移し、新たな挑戦が始まる。

JFLに挑む沖縄SV。大城佑斗(右から2人目)
JFLに挑む沖縄SV。山田雄太(中央)

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JFLはアマ最高峰

 沖縄SVが2023年シーズンから参入する日本フットボールリーグ(JFL)はアマチュア最高峰の全国リーグで、毎年3月に開幕する。16チームでホーム&アウェーの2回総当たりリーグ戦を行い、年間30試合をこなす。昨季、1位の奈良クラブ、2位のFC大阪はJ3へ昇格した。15、16位のチームは地域リーグへ自動降格となる。

※注:高原直泰の「高」は旧字体

JFLに挑む沖縄SV。儀保幸英(右)
JFLに挑む沖縄SV。高原直泰(右から2人目)