聖地・花園で審判「目標の一つ、喜びが大きい」 宜野湾高・渡嘉敷教諭、30日の2回戦で主審 全国高校ラグビー


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全国高校ラグビー大会へ派遣される渡嘉敷通大教諭=宜野湾高校

 東大阪市の花園ラグビー場で27日に開幕する全国高校ラグビー大会。聖地である花園の舞台で、沖縄代表として出場する名護高とは別に、宜野湾高教諭の渡嘉敷通大(みちとも)さん(35)が審判として躍動する。「目標の一つにしていた場所。緊張がない訳ではないが、ゲームの笛が吹ける喜びが大きい」と意気込んでいる。

 花園への審判派遣は県内3人目。渡嘉敷さんは30日の2回戦で主審を務める。九州ラグビー協会公認B級レフェリーで、県内や九州での大会で研さんを積んできた。今年4月は県内で初めて全国高校選抜大会(埼玉)にも派遣され、「経験値を積み自信にもなった」とうなずく。

 読谷村出身で読谷高、福岡大卒。フォワードで、スクラムの一番前の真ん中で組むフッカーを務めるなどした。現在は宜野湾高と首里高、首里東高、興南高の生徒で合同チームをつくりコーチとしても関わる。

 審判を始めたのは約10年前、名護高の臨時職員時代に誘われたのがきっかけ。常に心がけているのは「試合の継続性」だ。ルールが複雑とも言われるラグビー。「レフェリー次第でゲームの流れが変わる」ほど緊迫感がある。それでも「選手だけがゲームをつくるのではなく、レフェリーも助力としてゲームを仲裁することで雰囲気づくりに関われるのが魅力」と強調する。花園の舞台に立つのは、セーフティーアシスタントとして名護高に帯同した2013年以来。昨年は母校の読谷高が初出場したことも励みになった。「自分の持ち味を出せるようにし、学んだことを沖縄に還元したい」。ひのき舞台で堂々とジャッジする。
 (金良孝矢)