ボクシングの第59回県高校選手権大会最終日は26日、糸満市の沖縄水産高で各階級の決勝を行った。フライ級は與座力希夏(りきな)=宮古工=が徳嶺来颯(らいや)=沖水=に判定で勝ち優勝した。ライトウエルター級は川端響也=名護商工=が親川奨=沖水=に判定勝ちで頂点に立った。また同会場で第11回県アンダージュニア選考会が25日までに行われ、31―34キロ級の決勝で、川渕明楽(あきら)=開南小=が中嶋龍信=古蔵小=を判定で下して優勝した。13人が各階級の代表として、第12回全九州アンダージュニア選考会(来年1月27~29日、那覇市の奥武山ボクシング会館)に派遣される。
與座 最後まで攻め続け有終
3年間打ち込んできた全てをリング上で出し切った。フライ級決勝で宮古工3年の與座力希夏(りきな)は、高身長の相手に苦しむも最後まで攻め続けて判定勝利。その姿勢が認められて大会の最優秀選手にも選ばれた。「最後なので負けられない気持ちだった」と有終の美を飾った。
決勝は高身長サウスポーでアウトボクシングの相手。インファイターの與座は第1ラウンドから攻め続けたが、逆に打ち込まれて劣勢になった。
序盤の硬さを反省し、第2ラウンドは「落ち着いて相手のパンチも見えてきた」と冷静にさばく。接近戦になると手数を増やしてポイントを稼いだ。最終ラウンドは打ち合いになるも、気合でボディーやフックを放ち続けた。ジャッジで勝利を確認すると、拳を握って喜んだ。
この3年間、プロの比嘉大吾らを育てた知念健次監督の指導の下、厳しい練習に耐えてきた。「きつかったが、3年は早かった。自分が変われた」と大きな自信につながった。来春からは兵庫県の芦屋大に進学してボクシングを続ける。「(不屈を意味する)アララガマの魂を見せていきたい」とこれからも闘い続ける。
(金良孝矢)
前回は判定負け 川端が借り返す
5月の県総体決勝で判定負けしていた借りを返した。ライトウエルター級はインファイターの川端響也(名護商工2年)が成長した姿を見せて、3年生相手に判定勝ち。「リベンジしたい気持ちが強かった。うれしい」と安堵(あんど)の表情だった。
スタイルが全く異なる相手で前回は圧倒されたが、今回はひと味違った。じりじりと詰め寄り、距離を取ろうとする相手の自由を許さなかった。パンチをかわし、コンビネーションの手数を増やして攻め続けた。勝利を収め、相手から笑顔でたたえられた。
来年3月に初の全国選抜大会が控える。「全国でも優勝できるよう頑張りたい」と力を込めた。
(金良孝矢)