照屋氏、自民会派離脱 県議会副議長 離党は否定


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自民会派からの離脱を報告する照屋守之県議=28日、県議会副議長室

 県議会副議長の照屋守之県議が28日付で、所属する県政野党の会派「沖縄・自民党」から離脱した。無所属で活動する方針だが野党的立場は維持するとしており、拮抗(きっこう)する与野党構成に変動はない。照屋氏は28日に県議会副議長室で会見を開き、「自由な立場で活動したい」などと離脱の理由を説明した。自民党からの離党は否定した。自民党県連副会長は辞任する意向を示した。

 一方で、自民会派長(自民県連幹事長)の島袋大氏は取材に「県議を5期務める重鎮でありながら、わがままきままな自己主張で受け入れられない。重き対応をせざるを得ない」と述べ、今後、県連として照屋氏に何らかの処分を下す方針を示唆した。

 照屋氏は11月定例会最終本会議があった23日に島袋氏に会派離脱を届け出たが島袋氏は受理せず、預かりの形を取っていた。記者会見の実施を受けて、離脱を認めた。

 照屋氏は17日に発足した自民県連の新役員人事案を承認する会議や県連大会を欠席。また、11月定例会では自民会派が退席の対応を取った沖縄モノレール社への債権放棄の議案を巡って、議案に賛成した上で付帯決議を付ける方向で与党と独自に調整し、自民会派内で問題視されていた。

 会見で県連役員人事案や議案処理の方針を巡る不満が離脱の原因となったかを問う質問には「不満はない」とし、副議長を務めるに当たり自民会派所属が支障になったわけではないとも説明した。その上で「自由に活動を展開したい」と繰り返した。照屋氏の離脱で最大会派の沖縄・自民党は19人から18人となる。

  (大嶺雅俊)