天然記念物のイボイモリ密輸未遂、韓国籍の男性2人にそれぞれ罰金50万円 那覇簡裁


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イボイモリ=沖縄地区税関提供

 那覇区検は28日、県指定天然記念物のイボイモリを許可なく捕まえ、国外に持ち出そうとしたとして、種の保存法違反と関税法違反の罪で韓国籍の20代の男性2人を略式起訴した。那覇簡裁は同日、それぞれに罰金50万円の略式命令を出した。

 略式起訴されたのは、韓国籍の自称自営業(両生類販売)の男性と、無職の男性。12月10日、那覇空港国際線ターミナルの手荷物検査場で、税関職員がイボイモリ6匹をかばんの中から発見。県警が2人を関税法違反容疑で逮捕していた。国頭村などで捕まえたという。

 イボイモリは南西諸島の森林に生息する固有種で、「生きた化石」と称される。沖縄島北部や渡嘉敷島などに分布し、国内希少野生動植物種の指定に加え、国際取引を規制する「ワシントン条約付属書3」に掲載されている。絶滅の恐れがあり、捕獲や国内での取引は禁止されている。