非正規雇用者30年で2.7倍 正規求人、依然低く


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 県内の雇用者全体に占める非正規雇用者の割合が1982年の16%(5万2千人)から、30年後の2012年に約2・7倍の43%(23万8千人)となっていたことが10月31日までに沖縄労働局のまとめで分かった。

有効求人倍率は直近の9月に0・88倍となり復帰後最高を記録し、全国最下位を脱出したものの、正社員の求人倍率は0・34倍(8月)にとどまっている。求人全体に占める正社員求人の割合も28・7%(8月)で3割を切り前年同月の29・7%より1ポイント下がっている。全国平均の42・5%(8月)と比較しても約15ポイント低くなっている。
 県内でも職業によっては有効求人倍率が2倍を超えるなど、今後ますます人手不足が深刻化する傾向にある。沖縄労働局は「人手不足が深刻化している今こそ『雇用の質』の向上や『雇用のミスマッチ』の解消が求められている。正社員転換や待遇改善は人手不足対策の一つとして有効だ」としている。
 県内の非正規雇用の現状を改善するため、沖縄労働局は10月28日、「正社員転換・待遇改善実現本部」を設置した。12月末まで正社員転換・待遇改善キャンペーンを実施する。