「頭では分かっていたが…つらい」男性が妊娠・生理体験 腹部に8キロ抱え買い出しも 沖縄県商工会青年部連合会中部支部「女性への配慮につながる」


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男性部員向け生理体験・妊娠体験をする参加者ら=12月10日、宜野湾市マリン支援センター会議室

 【宜野湾】県商工会青年部連合会中部支部(山城勇人支部長)は12月10日、宜野湾市マリン支援センター会議室で、男性部員向けの「生理体験・妊娠体験事業」を開催した。部員やその家族約50人が参加した。実際に月経血のような液体を生理用品に付着させ下着に装着する体験や、腹部に大きなポケットがある女性部員手作りのエプロンに約8キロの水パックを詰め、妊娠後期を体感してもらった。

 同女性部員の発案で、働き盛りの20代から40代の男性に、体験を通じ知ることで自身の家族や従業員とその家族へのケアが変わるはずだとの思いから、体験事業が提案された。

 体験事業のメインイベントは、生理用品を装着したまま過ごし、腹部に8キロの水を抱えたまま歩いて往復約1キロのスーパーへ買い出しを行い、バーベキューを行う。設営準備や料理は腹部の大きな状態で行い、その間は喫煙も飲酒も禁止と、リアルな妊婦生活を再現させた。

 発案者の宜野湾市商工会青年部副部長の木内清佳さん(43)は「男性組織に属している女性たちは対等に扱われてきた半面、生理や妊娠、家事育児など身体的役割を担っている。男性が一度体験すると見えてくるものが変わってくると思う」と話す。

 山城支部長は「頭では分かっていたつもりだったが、体験すると結構つらい。女性への思いやりと配慮につながる良い体験でした」と感想を語った。
 (知念夏希通信員)