囲碁「大相撲リーグ」あす開幕 203回目の大会 県内囲碁界で話題、沖縄市の喫茶エーデルワイス


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200回を超えたユニークな「大相撲リーグ」囲碁大会の番付表と、参加を呼びかける島袋文男席亭=12月24日、沖縄市南桃原の囲碁喫茶「エーデルワイス」

 【沖縄】沖縄市南桃原にある囲碁喫茶「エーデルワイス」は、「コーヒー1杯で1日、囲碁が打てます」がキャッチフレーズ。その呼び声通り「大相撲リーグ」の囲碁大会が203回を数え、県内囲碁界で話題になっている。

 年6場所開催される大相撲に合わせて15日間で優勝をかけて期間内に15番対局する。点数制で対局相手を自由に選択できるルール。勝ち続けると一気に番付が上位になるのが特徴だ。

 オープンして48年の老舗で、席亭の島袋文男さん(72)も高段の実力者。「当初は月間リーグを開催していたが、次第にマンネリになった。それでファンが多い大相撲の開催期間に合わせてのリーグ戦を思い付いた」という。毎回、店内に星取表が掲示され、歴代優勝者の名前が張り出されている。

 初期の頃は70~80人が挑戦し活況だったが、コロナ禍の直撃を受けて現在の参加者は30人前後という。スタート時からの参加で最多の優勝回数を誇る8段格の喜友名朝幸さん(75)は「エーデルワイスは囲碁人生そのものの場所」と囲碁ざんまいの毎日だ。「ぼけ防止で始めた」という2段格の金城達郎さん(92)は最高齢。優勝経験もあり「高段者と対戦でき、低段でも優勝のチャンスがあるのがうれしい。まだまだ昇段を目指しますよ」と闊達(かったつ)に笑った。

 8日から203回目の大会が始まる。島袋さんは県内の囲碁人口が減少していることに触れながら「囲碁は集中力、忍耐力、洞察力などを鍛える教育効果もある。児童、生徒らにもっと関心、興味を持ってほしい」と話し、「さらに気軽に楽しく打てる場所にしていきたい」と囲碁ファンに応えていく決意を示した。営業時間は午後2時から10時まで。月曜定休。電話098(933)4811。

(岸本健通信員)