消火栓や公衆電話、避難できる建物の位置をチェック! 「福祉安全マップ」9年ぶり更新へ 浦添・勢理客


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浦添市立神森中学校区周辺にある消火栓や災害時に避難できる建物など書き込んだ地図を紹介する防災訓練実行委員会のメンバー=12月20日、森の子児童センター

 【浦添】浦添市立神森中学校区の児童センターや学童クラブ、勢理客自治会などが共同で校区内の「福祉安全マップ」作りを進めている。12月20日には森の子児童センター(宮平玲那館長)で会合があった。五つのグループが校区内にある消火栓や公衆電話の位置、避難できる高い建物、地震で倒壊する恐れがありそうな古い建物などを盛り込んだ安全マップを発表した。

 勢理客公民館付近を回った自治会グループは、こども園の園児らと地域を回ったほか、老人会への聞き取りを進めたことなどを紹介した。自治会評議員の平安山良斗さんは勢理客地域の特徴として、海抜が低く一方通行の道が多いことなどを挙げ「災害時に避難が難しい。だからこそ日頃から防災意識を高める必要があると感じた」と語った。

 それぞれのグループが作った安全マップは今後、一つに集約し、今月28日に神森小学校体育館で開催する地域防災避難訓練で完成版として発表する。マップは2014年に神森中の生徒らが作成して以来、9年ぶりの更新となる。

 会合には防災教育指導者の稲垣暁さんも出席した。公衆電話は場所だけではなく使い方についても調べることや、築年数の古い住宅の位置を行政に確認すること、福祉資源となり得る施設との交流などをアドバイスした。その上で「マップ作りを通してさまざまな良い気付きがあったと思う。それらをより深めてほしい」と語った。

 この日の会合は、避難訓練に向けた実行委員会の集まりで、当日の訓練内容などについても議論したほか、訓練前日の27日に災害が起きたことを想定して避難所生活を体験する「防災キャンプ」を実施することも確認した。
 (吉田健一)