キングス1点に泣く、島根に80-81 攻守光るも終盤にミス 第29戦


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琉球―島根 第4Q、土壇場で2点差に詰め寄るシュートを決めるキングスの今村佳太=11日、沖縄市の沖縄アリーナ(ジャン松元撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区3位の琉球ゴールデンキングスは11日、沖縄アリーナで島根スサノオマジック(同2位)と今季第29戦を行い、80―81で惜敗した。通算成績は21勝8敗で順位は3位のまま。キングスは出だしの悪さが目立ったが、第2クオーターから攻勢を仕掛けた。同点に追いついてから互いに譲らず一進一退の攻防が続いた。第4Q残り5秒で2点を追い掛けるキングスはジャック・クーリーがファウルを誘いフリースローをつかんだが、1本を外して取り返せなかった。次節は18日に同会場でファイティングイーグルス名古屋と戦う。

 混戦の西地区上位争い。3位キングスは2位島根をホームに迎えての大事な一戦を落とし、手痛い黒星を重ねてしまった。ターンオーバーが島根の4個に対し、キングスは12個。要所で持ち味の堅守は光ったが、一進一退の攻防が続く中で、ミスの差が響いた。

 11点を追い掛ける第2Qは確認していた戦術を遂行。キングスはコー・フリッピンらベンチスタートのメンバーを中心に激しい守備で島根に対抗する。1試合平均得点リーグトップのペリン・ビュフォードに鋭く当たり、突破されてもインサイドでブロックするなど抑え込む時間帯をつくり流れを取り戻した。しかし後半はビュフォードのほか、ガード安藤誓哉の得点力を抑え込めず。主導権争いが続く中で最終盤に5ファウルを犯したことも重くのしかかった。2点を追うチームは残り40秒を切ってから島根の攻撃を防ぎ切り、逆襲を狙ったが届かなかった。

 キングスの主将・田代直希は「負けにはいろんな要素あるが、ターンオーバーの差は響いた。島根が上回ったように思う」と振り返った。今村佳太は「チームはまだ未完成」と話し、チーム力の向上を誓った。
 (謝花史哲)


島  根 23勝6敗
81―80 (28―17,16―27,17―19,20―17)
キングス 21勝8敗

 【評】キングスは第2Qに激しい守備で島根の攻撃を抑え、連続得点で11点のビハインドを巻き返した。同点で入った後半も堅守を維持したが、大事な場面でミスが散発し、最後はファウルトラブルにも苦しんで僅差の勝負を取り逃した。

島根が一枚上手

 桶谷大HC(キングス)の話 攻守が入れ替わる中で一つ一つをどれだけ大切にできるか。そこを遂行していくことが大事。悪い試合ではなかった。だからこそ負けたのは島根が一枚上手だった。そこに追いつけるようにもう一回、成長していきたい。

選手を誇りに思う

 ポール・ヘナレHC(島根)の話 選手たちを誇りに思う。山あり谷ありの展開の中で、逆境に勝ってくれた。中心選手らがどうした方がいいか自覚し、何をすべきか理解していたという結果だと思う。