全九州重量挙げ優勝の比嘉 重なるけがにも得意のスナッチで好発進 次大会へフォーム改善も


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女子59キロ級 スナッチ3回目で日高新の91キロを成功させた比嘉成=15日、長崎・諫早農業高校体育館(提供)

 重量挙げの第31回全九州高校競技選抜大会最終日は15日、長崎県の諫早農高校体育館で行われ、女子59キロ級の比嘉成(本部)がスナッチで自らの日本高校記録を塗り替える91キロを成功させてトータル183キロで優勝した。ジャークは92キロだった。同階級の手登根海舟(宮古)は3位。同64キロ級の山里美月(嘉手納)はトータル141キロで2位だった。男子96キロ級は石川太陽(嘉手納)がトータル242キロ、同102キロの山城慎太郎(沖縄工)は同212キロで2位に入った。同階級の諸見里凌空(糸満)は3位。学校対抗では男子の沖縄工が28点で3位だった。

 今年最初の試合。女子59キロ級の比嘉成(本部2年)が得意のスナッチで日高新を記録し好発進を切った。本調子ではなかったが、地力を発揮して自ら持つ日本高校記録を1キロ更新。「ここまでやる予定ではなかった。自己ベストで日高新。いい結果だったと思う」と喜びがこみ上げた。

 小さなけがが重なり練習を再開したのは大会1週間前だった。「何もしていない状態でどこまでできるか。スナッチ85、ジャーク95までいけたら」。結果は80キロスタートで、5キロ増の2回目も成功。勢いのまま6キロ増やして上げきった。

 課題の多いジャークは「やはりぼろが出てしまった」と失敗が続いたが、自己ベストに近い99キロに挑戦できた。これまでの積み重ねは、しっかり根付いていることを確認できた。次につながる成果だった。

 3月初旬には全日本ジュニア、同月下旬には全国選抜と大きな大会が続く。残り約1カ月半。「高重量の練習、フォーム改善も重ねて記録を伸ばせるようにしたい」。目標はスナッチ、ジャーク、トータル全てで日高新だ。
 (謝花史哲)


 【男子】

▽96キロ級 (2)石川太陽(嘉手納)242キロ(スナッチ107キロ、ジャーク135キロ)
▽102キロ級 (2)山城慎太郎(沖縄工)212(92、120)(3)諸見里凌空(糸満)209(95、114)
▽学校対抗戦順位 (3)沖縄工28点(4)糸満19(13)宮古9(13)豊見城9(13)名護9(17)嘉手納7

 【女子】

▽59キロ級 (1)比嘉成(本部)183=大会新(91=日高新、92=大会新)(3)手登根海舟(宮古)122(54、68)
▽64キロ級 (2)山里美月(嘉手納)141(63、78)(6)平良志帆(南部農林)94(39、55)
▽学校対抗戦順位 (3)本部6点(7)嘉手納6(9)沖縄工5(12)宮古3(3・7位の順位は上位入賞者の多さによる)