学童クラブ利用停止、新規事業者を選定へ 浦添市来月上旬までに 保護者は不信感「子どもの気持ちを考えて」


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浦添市役所(資料写真)

 【浦添】浦添市立当山小学校区で学童クラブ4施設を運営する明徳学園(金城美紀代表)が次年度から市管理の1施設を利用できなくなる問題で、市は16日、新規事業者向けの説明会を開催した。明徳学園を含め市内で学童を運営する八つの事業者が参加した。市は今後、有識者らでつくる選考委員会を立ち上げ、2月上旬までに事業者を選定したい考えで、決まり次第、保護者説明会を開く方針。明徳学園の学童の保護者会は説明会の早期開催を求めている。

 明徳学園は同日、市議会に対して学童への補助金の継続や施設利用を求める陳情書を提出した。明徳学園が運営する4カ所の学童(公設1カ所、民設3カ所)には合計約150人の児童が在籍。市は過去に不当な雇い止めがあったことなどを理由に本年度で補助金約4千万円も打ち切る考えを示しており、保護者からは学童がなくなるとの危機感や市の一連の対応に不信感が広がっている。

 市が募集しているのは明徳学園が運営する公設1施設を含む計4カ所の学童を引き継げる事業者。運営の募集は1社に限定しない考え。運営事業者が変われば、民設の3カ所は所在地が変わる可能性がある。保護者の一人は「今の場所と支援員だからこそ子どもは安心できる。数だけそろえて解決とはならない。子どもの気持ちを一番に考えてほしい」と語った。

 市の担当者は公募について「子どもたちの安心・安全な居場所をきちっと選定したい」と語った。明徳学園の代理人を務める大城真也弁護士「市は児童や保護者の意見を聞いて行動を改めてほしい」と批判した。
 (吉田健一)