離島教育向上へ基金 琉大とセルラー「ICT活用し改善に取り組みたい」


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基金設置の記者発表で握手を交わす沖縄セルラー電話の菅隆志社長と琉球大学の西田睦学長=12月22日、西原町の同大学

 琉球大学(西田睦学長)と沖縄セルラー電話(菅隆志社長)は12月22日、西原町の同大学で「つながる離島・広がる沖縄」教育未来基金設置に関する記者会見を開いた。離島地域などの教育環境をICT(情報通信技術)を活用して向上させることを目的に、7月15日に基金を設置した。

 2022年で設立30年を迎えた沖縄セルラー電話の記念事業の一環として「教育格差是正に役立ててほしい」と琉球大に寄付をしたことが基金設置のきっかけとなった。

 1月から始まる琉球大学と沖縄セルラー電話が中心となった「ICT島嶼(とうしょ)型教育イノベーションプロジェクト」や、学内公募で選考された取り組みへの支援に充てられる。

 ICT島嶼型教育イノベーションプロジェクトは離れた地域にある学校がICTを通して交流し、それぞれの地域の特色などに関するやりとりを可能にすることを目指している。

 西田学長は「ICTを活用して離島地域などの教育改善に一層力を入れて取り組みたい」と意気込みを語った。菅社長は「相互に連携して地域がさらに活性化することを期待している」とあいさつした。
 (金盛文香)