狙うは世界上位 重量挙げ・知念光亮「パリ五輪でメダルを」 メニュー見直し、確かな手応え 109キロ超級


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
初の五輪出場を目指し筋力強化など着々と準備を進める109キロ超級の知念光亮=国頭村のくいな・エコ・スポレク公園内

 男子重量挙げで世界と水をあけられてきた重量級。2024年のパリ五輪を目指す109キロ超級の知念光亮(豊見城高―沖縄国際大出、いちご)はトレーニングに確かな手応えをつかみ、世界の上位を見据える。出場の条件となる世界ランキング10位以上へ。筋力強化など着々と準備を進めている。

 「10年かければつくれる」。この信念で世界に対抗するパワーを地道につけてきた。けがに悩まされる時期もあったが、この1年は体の仕組みについて一から学び、コンディショニングに意識を注いできた。試合ではウオーミングアップを大切に、練習も与えられたメニューではなく、自ら考えた内容に見直し9~10週間の周期でこなす方法に切り替えた。

 成果はすぐに現れ、けがもなく、昨年10月の栃木国体ではスナッチ193キロの日本記録を樹立。ジャーク228キロ、トータル421キロはいずれも自己新をマークした。6本全て成功させる安定感だった。

 その約2カ月後、コロンビアでの世界選手権に出場した。高所で酸欠に苦しめられ記録更新はかなわなかったが、13位につけた。「五輪選考に必要な大会だったので出場することが大事だった。まずは記録を残せて良かった」と振り返った。

 目下取り組むのは、筋肉量を大きくすること。筋質を上げるトレーニングで高重量に耐える体をつくり込む狙いだ。年内にはスナッチ195~200キロ、ジャーク230~235キロを目指す。「調整の仕方も明確になってきた。続ければ記録を伸ばせる」と自信を見せ、来年上半期に予定される世界大会で3位争いに食い込めるトータル440キロ到達と、パリ五輪までの道のりを思い描く。

 高校からの好敵手、村上英士朗(いちご)とは常に横並びの状態だが「まずは出場枠をつかむことが大事。五輪に出たらメダルを狙えるように頑張りたい」。さらなる飛躍を誓い、夢の舞台へ着実に歩みを進める。
 (謝花史哲)