中学生が発見の2ミリの粒、実は「高温石英」だった 恩納村の「石と化石の鑑定会」で判明


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奥田暁月さんが見つけた「高温石英」

 【恩納】おきなわ石の会(大城逸朗会長)の定例会が14日、恩納村博物館との共催で同館で行われた。今回は村民にチラシを配って「石と化石の鑑定会」があることを呼びかけると、14人の子どもを含む約60人の参加があり、持ち込まれた石や化石を鑑定した。中学1年生の発見した2ミリの粒が「高温石英」と鑑定された半面、珍しいと思い込んで持参した石が実は人工物と分かってがっかりする人もいた。「なぜ石と見間違えたか」という解説も、勉強になった鑑定会だった。

高温石英を入れたケースを持つ奥田暁月さん

 会員の奥田賢司さんの長男で沖縄尚学中学校1年生の暁月(あかつき)さん(13)は、正月休みに母親の実家がある奈良県香芝市の竹田川で2ミリほどの小さなそろばんの玉の形をした粒を見つけ、透明のケースに入れて持ってきた。

 鑑定の結果「高温石英」と分かり、大城会長から「暁月君の目は大人よりすごい。普通だと見過ごしてしまうような小さな石を拾ってきたのは日頃の探求心の成果だろう」と称賛した。

 会員の一人は大きな石炭の塊を持ってきて、その特徴について説明があった。大城会長から「古代の木が石炭になったり、または木の化石になったりする」と補足説明があった。「どうして木が石になるのか」の質問に大城会長は「木は炭素からできている。その木が倒れ長い年月の間、強い圧力が加わっていると周りのケイ素を取り込んで入れ替わる性質があるので、化石になる」と説明した。
 (喜屋武幸弘通信員)

高温石英について説明する大城逸朗会長=14日、恩納村博物館