那覇で初のミサイル避難訓練 園児「怖かった。こんなことしたくない」 地下で防災頭巾かぶる住民たち 沖縄


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
こどもたちも防災頭巾をかぶり両手で頭を覆うなど対応を訓練した=21日午前、なは市民協働プラザ(大城直也撮影)

 那覇市は21日午前、沖縄県と国と共催で弾道ミサイルの飛来を想定した住民避難訓練を市銘苅のなは市民協働プラザで初めて実施した。「X国」から弾道ミサイルが飛来する恐れがあるとの全国瞬時警報システム(Jアラート)を受け、施設周辺にいた家族連れらが市職員らの誘導によって同施設の地下駐車場に避難した。参加人数は106人。一方、施設の周囲には訓練に反対する市民らが集まり、「戦争協力、反対」などと抗議の声を上げた。

 地下駐車場では警察官が「頭をガードしてください」などと呼びかけ、参加者らはミサイルが通過するまでの数分間、しゃがみ込みながら頭を手で覆った。
 施設に隣接する銘苅こども園では餅つき大会のため登園していた親子も訓練に参加。保護者と一緒に参加した男児(6)は「怖かった。こんなことやりたくない」とつぶやいた。
 別の男児(6)も「ドキドキした」と話した。保護者の男性は「ウクライナの子どもたちは現実にこんなことをやっているんだと実感できた」と語った。
 同日午後には市役所で初動対応の訓練が予定されている。国民保護に基づく弾道ミサイル訓練は全国的に開催されており、県内では昨年、与那国町でも実施されていた。