「甲子園に行くぞ!」9年ぶり7度目センバツの沖縄尚学 ネット中継の発表に安堵と歓喜


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠
春の甲子園出場が決定し、笑顔がはじける沖尚野球部員ら=27日午後5時8分、那覇市国場の沖縄尚学高校(ジャン松元撮影)

 9年ぶり7度目の春到来。沖縄尚学が27日、第95回選抜高校野球大会(3月18日から14日間・甲子園)への切符を正式に得た。那覇市国場の同校では野球部員らが選考委員会の発表を中継で見守り、出場が決定すると歓喜の輪が生まれた。
 大会本部から来る電話での出場決定の知らせが今年からなくなり、ネット中継を見て確認するスタイルに変わった。午後3時半から始まった中継。講堂に集まった野球部員や父母会、学校関係者らが固唾(かたず)を飲んで見入った。
 九州地区の発表に入ると、秋の九州大会覇者の名が真っ先に読み上げられた。部員らは冷静に受け止めながらも、目には安堵(あんど)の色が浮かんだ。大城英健部長の合図でクラッカーを鳴らし、全員で9年ぶりの出場を祝福した。報道陣の撮影に応じるにつれ、喜びがこみ上げてきたのか、部員の間にどんどん笑顔が広がった。
 学校に駆け付けたエース東恩納蒼投手の父・直樹さん(56)と母・綾乃さん(46)は「感激がこみ上げてくる。悔いのない試合をやってほしい」と選手らにエールを送った。
 講堂入り口には、野球部以外の生徒たちも姿を見せた。野球ファンを自認する1年生の大田笑里衣(えりい)さん(16)は「めっちゃうれしい。沖尚の野球部は全国で一番かっこいい。甲子園へ見に行きます」と興奮気味に話した。
 撮影時に何度も「甲子園に行くぞ」と声を張り上げた部員たち。「恐れず、侮らず、気負わず」の校訓を胸に、ひのき舞台でのはつらつプレーを誓っていた。(金良孝矢)

春の甲子園出場が決定し、帽子を高く投げて喜びを表す沖尚野球部員ら=27日午後4時58分、那覇市国場の沖縄尚学高校(ジャン松元撮影)
春の甲子園出場が決定し、笑顔がはじける沖尚野球部員ら=27日午後5時4分、那覇市国場の沖縄尚学高校(ジャン松元撮影)