プロバスケットボールBリーグ1部西地区4位の琉球ゴールデンキングスは29日、群馬県の太田市運動公園市民体育館で群馬クレインサンダーズ(東地区3位)と今季第34戦を戦い、延長戦までもつれ込んだが、84―77で勝利した。通算成績は25勝9敗で3位に浮上した。
群馬にリードされ、迎えた後半は我慢の時間が続く中、今村佳太、ジョシュ・ダンカンの3点弾で点差を縮めた。アレン・ダーラムのレイアップシュートで同点に追い付き、延長へ。延長は小野寺祥太の3点弾からの連続得点でリードを奪ったキングスが逃げ切った。
昨季までキングスに所属していた群馬の並里成は20得点、8アシスト。特別指定選手で加入し、群馬で初出場したハーパー・ジャン・ローレンス・ジュニア=コザ中―福岡第一高出―東海大2年=は12得点、2アシストだった。
キングスの次戦は2月4日午後2時から、沖縄アリーナで富山グラウジーズと戦う。
28日の試合に続き、キングスはターンオーバーが多く、終始リードされる展開だった。激しい守備で相手のファウルトラブルを誘発させ、ソフトになった群馬守備の隙を突いて延長戦まで持ち込み、逆転で敵地での連勝を果たした。
群馬のキーマンである並里成に岸本隆一をマッチアップさせ、得点を抑えていた。第2クオーターにキングスのターンオーバーが続き、群馬も並里を中心にパス回しからキングスの守備を崩し、ハーパー・ジャン・ローレンス・ジュニアの3点弾などで逆転を許す。
後半に入ると並里対策のためにマークを変更し、ゾーンディフェンスも使用した。さらに相手のファウルも誘発させ、インサイドでの当たりが少なくなった。攻守のリバウンドをしっかりキープしはじめ、残り7.6秒で追い付いた。
延長に入るとフリーの状態を作った小野寺祥太の3点弾、速攻からノールックパスでの今村佳太のシュートと、岸本の連続アシストで試合を決めた。
試合前から並里とのマッチアップに注目が集まった岸本。2試合を終え「やっぱりやりにくかった」と苦笑い。「間違いなく群馬のチームリーダー」としながら、それでも「負けられない」と上位進出へ、気を引き締めたようだった。
(屋嘉部長将)
キングス 25勝9敗
84―77(17―13,13―22,18―23,22―12,延長14―7)
群 馬 18勝14敗
我慢してつかんだ
桶谷大HC(キングス)の話 第2クオーターからターンオーバーが増え、ディフェンスでやられ、群馬のリズムになってしまった。10点のビハインドがありながらも、ファウルトラブルを誘発したことで、インサイドで得点やリバウンドが取れた。アウェーで連勝するのはとても難しく、我慢してつかんだ良い勝利だった。