【沖縄】起業支援などを展開する琉球ミライ(沖縄市)は4日、創業支援やデジタル化などに関するトークセッションや、音楽などのイベントを融合した「コザロックス」を沖縄市一番街商店街などで開いた。起業家や企業の新規ビジネス展開に挑む人、行政関係者らが登壇し、オープンイノベーションを目指して視点や経験を共有した。
ラグーンコザではトークセッションがあった。「越境者たちのリアル」と題した会では、一番街にDX事業オフィスを開設した福岡県の岡野バルブ製造の佐藤鉄平氏、コーヒー店「アンバーホリック」を開いた野村雄太氏が登壇。オフィスや店舗開設の経緯や現状を話した。来店予測システム開発を手掛けるEBILAB最高戦略責任者などを務める常盤木龍治氏が司会を務めた。
佐藤氏は「社内にこもっていると発想やイノベーティブ、デジタルなことがつながっていかない。ここに来て、職人が作るだけでなくアウトプットが大事だと気付けた」と述べ、新たなことに挑む異業種人材との接点を持つ利点を語った。
かつてUCCのグループ工場で焙煎(ばいせん)の責任者を務めた野村氏は、直接消費者の「顔」を見ることにこだわって退社し、現在の店を開いた経緯を話した。コーヒーの生産国では貧困問題があることにも触れ、客の顔が見える環境の中でこうした問題の改善にも取り組んでいきたいと語った。
常盤木氏は「コザの中にはコザだけでビジネスをしているわけではない『ハブ人材』が多いが、お互いが何をしているのかは詳しく知らないことが多い。何をしているのか知れば、何十倍も楽しくなるはずだ」と提言した。
(島袋良太)