500匹の猫どうなる?元従業員らが新団体 声かかれば元団体への協力も 3月に開設予定


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新団体の立ち上げなどを発表した、NPO法人にゃいるどはーとの東江ルミ子代表とケルビムの元従業員ら=8日、宜野湾市

 【宜野湾】経営悪化で事業継続が危ぶまれている県内最大の猫保護団体「NPO動物たちを守る会ケルビム」(宜野湾市)の元従業員らは8日、宜野湾市内で記者会見を開き、新団体の立ち上げを発表した。関東の動物保護団体「にゃいるどはーと」(東江ルミ子代表)の沖縄支部として同市で保護猫活動を始める。ケルビムで飼育が困難となっていた保護猫550匹については、ケルビム側から譲り受けを拒否されたという。

 新支部は、3月の開設を目指している。約200匹の収容能力がある施設で、行政と連携しながら譲渡を前提としたシェルターを展開する。東江代表は「適切な飼育環境を保つためにも無理なくできる範囲で活動したい」と語った。ケルビムに対しては「価値観の違いはあるが敵対しているわけではないので、声がかかればいつでも協力する」とした。

 一方、ケルビムの中村吏佐理事長は、本紙の取材に対して、保護猫550匹については全国の愛護団体への引き渡しなど譲渡が進んでいると説明した。元従業員らの給与の未払いについては2月末までに完済する予定であることも語った。
 (新垣若菜)