悪ふざけ動画の拡散 モバイルプリンスの知っとくto得トーク[294]


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モバイルプリンス

 

飲食店で「悪ふざけ」を行う様子を撮影した動画がSNSなどで拡散し、炎上する事件が相次いでいます【※1】

動画の中には飲食店に対する業務妨害に当たるひどいものもあり、「悪ふざけ」という軽い言葉ではなく「犯罪」と表現した方がいいものもあります。

こうした動画が炎上する騒動は数年に一度ブームのようにやってきます。

大きな話題になるとみんな気を付けるようになりますが、時間がたつと忘れてしまい、また同じようなことをやる人が出てくるのでしょう。

 

※1 炎上する事件が相次いでいます … 「自分は大丈夫」と感じる人も多いでしょう。しかし似たような出来事が定期的に発生する以上、「個人の問題」ではなく「仕組みの問題」と考えてもいいのかもしれません。仲間内での冗談のつもりだった発言が外に伝わり政治家が謝罪、ゲーム実況者が配信中に差別発言をして契約解除といったニュースが繰り返されています。

“悪ふざけ動画”と共通しているのは「仲間内だけの悪ふざけのつもりが、許されない言動だった」という点です。さらに「仲間内でふざける」としたら心当たりがある人も多いのではないでしょうか。

「ふざけ」がエスカレートし、「悪ふざけ」になっていることに気付かず、問題になることをしてしまう可能性もあります。悪ふざけをした人をたたいて、スッキリして終わりではなく、自分の周りに「火だね」がないかを点検する機会にしたいですね。

 

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「飲食店の割り箸をなめる」「コップにつばを入れて戻す」などの行為は不潔で、嫌悪感を覚える人も多いと思います。コロナ禍で清潔意識が高まった今の時代であればなおさらですね。

こうした動画が拡散されると、飲食店のイメージダウンにつながり、客足も遠のきます。

今後、“悪ふざけ動画”に関わった人は、お店から莫大な金額の損害賠償を請求されるかもしれません。

 

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問題となるのはお金だけではありません。ネット上では、関係者の名前・住んでいる地域・学校名などがさらされる、誹謗中傷も発生しています。

動画が拡散されたことで飲食店のイメージを下げたことに関しては「加害者」であったとしても、そこからエスカレートするネットの誹謗中傷では「被害者」になります。

こうした動画を批判することは大事ですが、個人攻撃や誹謗中傷にならないよう批判の方法を考える必要もあります。

 

イラスト・小谷茶(コタニティー)

【プロフィル】

 モバイルプリンス / 島袋コウ 1987年、沖縄市出身。お笑い芸人・携帯電話ショップ勤務の経験を生かし、スマホ・ネット活用の方法を楽しく、わかりやすく伝える。2020年、本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」を出版

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