少子化でも増える特別支援学級 教員不足の一因になる理由とは


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 沖縄県は教員不足の要因に特別支援学級の増加を挙げている。なぜ特支学級の増加が、教員不足の原因になるのか。

 小中学校の特別支援学級は1学級当たり8人を定員としている。通常学級の定員は小1~小4が35人、それ以外は40人となっているため、定員上限が少ない特別支援学級の増加は、必要となる教員数も必然的に多くなる。少子化で子どもの数は減っているが、特別支援学級の在籍数は全国的に増えている。

 沖縄でも在籍者数は増加し続けている。2022年度、小学校では6550人、中学校では2488人だった。

 増加の背景について県教育委員会は、特別支援教育や障がいへの理解の広がりがあると分析している。

 県は、以前は特支学級で児童生徒数の下限を設けていたが、個に応じた最適な教育を目的に、16年度から撤廃した。11年度までは5人、15年度までは3人を下限としていたが、16年度からは該当する児童生徒が1人でも学級を設置できるようになった。

 下限撤廃でより丁寧な教育を目指したが、学級数の増加に教員の確保が追いつかず、教員不足の一因となっている側面もある。