「10選手をプロに」 鷲崎代表、野球・ジャパンウインターリーグの成果報告 昨年沖縄で初開催


社会
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沖縄で初開催した野球ウインターリーグに出場した選手たち(提供)

 11月26日~12月25日の約1カ月間、沖縄で初開催された「ジャパンウインターリーグ」を企画・運営したジャパンリーグの鷲崎一誠代表が20日、那覇市の琉球新報社を訪れ、1年目の成果と課題を報告した。「いくつか課題もあったが大成功だった。10選手をプロに送り出すことができた。いろんな経歴の選手が集まり、化学変化が起きた」と手応えを語った。

ジャパンウインターリーグ1年目の成果と課題を総括し、報告したジャパンリーグの鷲崎一誠代表=20日、那覇市泉崎の琉球新報社

 46選手が4チームに分かれ、1カ月間でリーグ戦19試合を実施した。さらにプレーオフで2試合を行い、「読谷 Three Strings」が優勝した。

 試合での評価を数値化し、動画配信するリモートスカウティングの手法を活用し、スカウト陣にとってより効率的に選手情報を得られる仕組みを整えた。鷲崎代表は「MLB、NPB、独立リーグ、社会人野球など31球団からスカウトが来た。10球団がリモートを活用した。2球団は完全リモート、残り8球団はリモートも使い、実際に現地にも来てくれた」と成果を強調した。

 データを分析し、試合に生かすアナリストを目指す専門学校生、トレーナーらの参加もあり、選手以外にも業界に関わる若者らの実践の場となった。

 課題に挙げたのは県内からの参加者が少なかったことだ。県内からの参加は15人にとどまり、4人は沖縄電力の選手。「大学生、高校生の参加はなく、大きな課題になった」と述べた。

 トヨタやホンダなど、企業チームからの参加選手が20人いた。鷲崎代表は「当初は想定していなかったが、技術向上を目指して企業が送り出す選手もいた。来年はプロを含めたスキルアップリーグも考えたい。3軍選手の多い、ソフトバンクや巨人の選手、台湾リーグからも参加してもらい、80人規模のリーグを新たにつくりたい」と意欲を燃やした。今年も同時期での開催を予定している。
 (大城三太)