辺野古新基地、抗議現場に県が「車妨害禁止」看板 市民ら反発「抗議を排除するようだ」


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県が本部港塩川地区に設置した警告看板=24日、本部町

 【辺野古問題取材班】沖縄県名護市辺野古新基地建設への抗議現場となっている本部町の本部港塩川地区で、大型車両の往来を妨害する行為は県港湾管理条例で定める「禁止行為に該当する」とした警告看板を県が掲示したことが、24日までに分かった。県は21、22日に集中抗議「塩川デイ」があったことに触れ「人が多く集まるので、安全対策をしなければならなかった」などと説明した。

 塩川は新基地建設のため、海上からの土砂搬出の拠点で、基地建設に反対する市民らは土砂などを積んだ大型車両の前をゆっくり歩いて時間を稼ぐ牛歩で抗議している。看板は禁止行為には条例に基づき「過料を処することがある」と警告している。県北部土木事務所によると、看板は17日に港内に2カ所設置した。

 本部町島ぐるみ会議のメンバーや抗議市民らは24日、名護市の同事務所を訪れて抗議した。市民らは新基地建設に反対する県の立場との相違を指摘。「抗議を排除するようだ」などと批判の声が上がった。

 同事務所は塩川デイを呼びかけた、島ぐるみ会議の仲宗根須磨子共同代表の自宅を事前連絡なしで17日に訪問し、危険な行為をしないように求める文書を渡していた。市民らは「脅しではないか」と反発。同事務所は「(脅しという)意図はなく、早めに渡したかった。今後気をつけたい」と陳謝した。

(長嶺晃太朗)