日本、フィリピン、インドネシアの3カ国が舞台となる8~9月のバスケットボール男子のワールドカップ(W杯)は25日で開幕まで半年。国内唯一の会場となるのが競技人気の高い沖縄で、日本は地元開催の地の利を生かし、アジア最上位に与えられる来年のパリ五輪出場権の獲得を目指す。
日本でのW杯は前身の世界選手権を2006年に開いて以来。32チームが出場し、充実した設備で約8千人収容の沖縄アリーナ(沖縄市)では、日本戦などの1次リーグと2次リーグ、順位決定戦を行う。準々決勝以降の試合は全てマニラが会場で、組み合わせ抽選会は4月29日の予定だ。
東京五輪で女子を銀メダルに導いたトム・ホーバス氏が率いる日本は、米プロNBAで活躍する八村塁(レーカーズ)や渡辺雄太(ネッツ)の参戦が期待され、1976年モントリオール大会以来の自力での五輪切符獲得に挑む。
日本は前回19年W杯で5戦全敗、開催国枠で出た東京五輪でも3戦全敗と世界の壁は高く、今回も厳しい戦いが予想される。今季Bリーグで好調のガードの河村勇輝(横浜BC)や、シューター富永啓生(ネブラスカ大)ら若手の成長も鍵を握りそうだ。
五輪出場権「絶対取れる」 日本代表ガード・河村に聞く
日本代表のガード河村勇輝(21)=横浜BC=がインタビューに応じ、ワールドカップ(W杯)へ意気込みを語った。
―大会への思い。
「僕自身の夢であり目標が、世界で通用する選手になるということなので、そこを試せるぴったりな大会。絶対に世界で通用するという準備をこの半年間やっていきたい。日本開催で、バスケットの知名度を上げるための一つの大きな大会でもある。そのためには結果が絶対に必要になってくる」
―今季は急成長を遂げている。
「(代表監督の)トム(ホーバス)さんからのアドバイスで得点をしていく意識が芽生えた。本当にいろんな幅でプレーできている」
―沖縄会場では日本のほか、強豪スロベニアもプレーすることが決まっており、同国の米プロNBAのスター、ドンチッチの来日も見込まれる。
「もちろん本当のNBAのトップ選手を間近で見られることは、すごく楽しみ。でも、僕自身そういった感情は無にする。戦うことになれば、どんな選手であれ、日本のために勝ちにいきたい」
―世界で通用する選手という目標に将来的なNBA挑戦も含まれるか。
「もちろん、バスケット選手なら一度は憧れる場所。お誘いがいつきても、すぐにそのチャンスをものにできるように、Bリーグでプレーしていても、いつでも準備しておきたい」
―W杯での目標は。
「アジアナンバーワンになって、パリ五輪の出場権を獲得することが大きな目標。自信がないと、やはりプレーに表れると思う。もちろん絶対に(出場権を)取れると信じている」
(共同通信)