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プロ10年目。昨季3度目の本塁打王に輝いた球界を誇るスラッガー西武の山川穂高(31)=中部商―富士大=が強い決意を胸に、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、そして新たなシーズンに挑む。まずは世界一を狙い、その先にリーグ制覇を見据える。節目のシーズンを迎え、「キャリアハイを出さないといけない」とさらなる高みを目指す。
昨季129試合に出場し、448打数119安打。リーグトップの41本塁打、90打点で2冠に輝いた。
昨季は開幕してすぐに右足の太ももの裏を痛めて戦列を離れたが、復帰してからはトレーニングで底上げを図り力を発揮。2020、21シーズンは本塁打が20本台にとどまっただけに「本当に実力で取ったという気持ちが強い。過去2回の本塁打王の時より本数は少なかったが、昨季の方が誇りに思う」と振り返った。
ただチームは優勝を争うクライマックスシリーズ(CS)で脱落。「もっと打っていれば」と悔しさは大きかったが、すぐに気持ちを切り替え、休む間もなくCS直後には体を動かした。オフも練習に明け暮れ、春季キャンプに入ってからも休日返上でバットを振った。
「年々、いろんなことを試してきたが、結論から言うと練習をいっぱいやった方が成績がいい。だから精いっぱいやりたい」と信念を貫く。キャンプでは強いリーダーシップで明るくチームをまとめ上げる姿も目立った。
WBCを「純粋に野球を楽しんでいる。勝って喜ぶ姿を見てほしい」と県民にメッセージを送る。リーグ戦に向けては契約更新時に掲げた「ホームラン74本」をめがけて突き進む。「本塁打王を間違いなく取る」と宣言。主砲の一振りでチームを4年ぶりのリーグ制覇に導く。
(謝花史哲)
(おわり)