沖縄県社会福祉協議会は2月28日、那覇市首里山川町のダブルツリーbyヒルトン那覇首里城でTHANKS(サンクス)運動県民福祉講演会を開催した。「ヤングケアラー」をテーマに同協議会や県から現状や取り組みの説明を行った。立教大学の田中悠美子助教による講演も開催した。
田中教授は、ヤングケアラーとは「『その子がやらないと回らない』というケアの責任を担っている子ども」と説明した。
人格や生活スキルの形成など「プラス面もある」とした上で「ケアラーである前に成長途中にある子どもだ」と述べ「子ども権利」の視点を伝えた。「ケアで悩みを抱えている、過度な負担・権利が侵害されている子が支援が必要な子だ」と捉え方を説明した。
本人がケアを当然視し前向きに捉えていることもある。否定や評価をせず「子どもの権利」の視点を持って子どもの声を聞く重要性を強調した。
周囲が関心を持って声をかけるなどして信頼関係を築きながら「適切なサポートにつなげて」と呼びかけた。
(金盛文香)