ジュニア重量挙げ 県勢・天久が大舞台で力発揮 日本中学新記録 初の国際大会へ収穫 全日本選手権


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全日本ジュニア選手権でスナッチ、ジャーク、トータルいずれも日本中学記録を樹立した天久星七(提供)

 重量挙げの第43回全日本ジュニア選手権第1日は3日、三重県の四日市市総合体育館で行われた。男子55キロ級の天久星七(本部中2年)がいずれも日本中学新となるスナッチ90キロ、ジャーク104キロ、トータル194キロを記録した。高校生や大学生も出場する階級で7位だった。男子67キロ級の永山盛耀(糸満高―日大)は2位に入った。


初の国際大会へ収穫

 非公式ながら沖縄県内の大会で日本中学記録をたたき出していた天久星七(本部中2年)が、存分に力を発揮して公認となる日中新をマークした。自己記録には届かず悔しさもにじませたが、新記録樹立には「めっちゃうれしい」と喜びの声を上げた。

男子55キロ級 スナッチで日本中学記録となる90キロを挙げた天久星七(本部中2年)=3日、三重県の四日市市総合体育館(SHUMAちゃんねる提供)

 ジャーク最終試技。2回目で早くも日中新となる100キロを成功させた勢いそのままに、重量を104キロまで上げて挑んだ。「自分のタイミングでできた」とクリーンを問題にせず。ジャークでいつもより滑らかに反動をつけることができ、乱れることなく着実にバーベルを差し上げた。

 高校生や大学生も競う大舞台に緊張が大きく、「力んでしまった」と得意とするスナッチでは思うように力を出し切れなかった。ただ、ジャークではタイミングの取り方などで収穫もあった。

 今月下旬にはアルバニアで開催する「世界ユース選手権」に日本代表で出場する。初の国際大会に「世界の選手と戦うので楽しみ」と胸を高鳴らせる。「課題はたくさんある。スナッチで記録を出せるように練習ではフォームを意識する」。若きホープは前を見据えた。

(高橋夏帆)


永山 男子67キロ級2位

男子67キロ級 ジャークで145キロを挙げきる永山盛耀(日本大)(SHUMAちゃんねる提供)

 男子67キロ級の永山盛耀(糸満高―日大)はスナッチ112キロ、ジャーク145キロのトータル257キロで2位に入った。「満足のいく結果ではなかったが悪くはなかった」と次の大会につながる手応えを残した。

 両手首をけがして、大会前2週間ほど十分な練習ができなかった。それでもジャークでは2カ月ぶりに140キロ台を持ち上げた。

 5月の全日本学生個人選手権に照準を合わせる。「フォーム修正やトレーニングを重ねて記録を伸ばしたい」と意気込んだ。

(高橋夏帆)