久高氏、那覇議長辞任へ 5000万円授受めぐり 与野党が批判


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久高友弘氏

 沖縄県那覇市と民間女性が所有権を争う市有地を巡り、土地購入を希望する不動産業者から市議会の久高友弘議長(74)=自民公認、10期=らへ議長室で現金5千万円の受け渡しがあった問題で、久高氏は4日、議長を辞任する意思を固めた。複数の関係者が明らかにした。

 6日にも野原嘉孝副議長に辞職願を提出する見通し。議長の辞任は議決事項で、早ければ7日に予定される本会議に諮られる。

 久高氏は3日に開かれた市議会の各派代表者会議で、現金受け渡しについて釈明した。共産が議長職を辞すよう求めたほか、「議会として体制が変わらないと市民の理解を得られない」(無所属クラブ)などと、実質的に辞任を促す声が与野党から相次いでいた。

 野党は不信任案の提出も辞さない構えだった。提案されれば可決は必至で、代表者会議後、与党系議員が「早く決断した方がいい」と改めて辞任を促したという。定例会の開会中でもあり、久高氏はこうした状況で議長職を続けるのは不可能と判断したとみられる。

 久高氏は2019年に議長に就任。21年の市議選で当選後、再び就いていた。議長の後任には野原副議長が有力視されているが、選挙になる可能性もある。 

(伊佐尚記)