重量挙げ、比嘉成が堂々の2位に 1キロ差も「次につながる内容」 全日本ジュニア


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 重量挙げのJOCジュニアオリンピックカップ第43回全日本ジュニア選手権第2日は4日、三重県の四日市市総合体育館で行われた。女子59キロ級の比嘉成(本部高)はスナッチ90キロ、ジャーク100キロを挙げ、日本高校記録となるトータル190キロで2位に入った。優勝の原(早稲田大)にトータル1キロ差で及ばなかった。スナッチでは大会新記録を更新した。男子89キロ級に出場した比嘉力(本部高―法政大)はスナッチ130キロ、ジャーク159キロ、トータル289キロで3位に入賞、女子64キロ級の米増希々花(糸満高―九州国際大)はスナッチ65キロ、ジャーク75キロ、トータル140キロで6位だった。


 自己ベストの更新と大学生も出場する大会での優勝にチャレンジした、女子59キロ級の比嘉成(本部高2年)。スナッチ、ジャークともに最終試技で自己ベストに挑戦して失敗したものの、スナッチの日本高校記録保持者はトータルで190キロに到達し、もう一つの日本高校記録をマークした。

女子59キロ級 トータルで日本高校記録を更新した比嘉成(本部高2年)=4日、三重県の四日市市総合体育館(SHUMAちゃんねる提供)

 得意とするスナッチは、今大会に照準を合わせて、高重量のバーベルを連続して挙げることで力をつけてきた。大会1週間前からは自身初となる88キロでのスタートを設定して準備。「いい勝負ができる」と臨んだ。

 スナッチ1回目で88キロを難なく挙げると、2本目の90キロも成功した。3回目の試技は、日本高校記録の自己ベストよりも1キロ重い92キロに挑戦。初めて触った重量にも、コンディションの良さと2回目までの重量感から、「絶対に挙げられると思った」と話す。引き挙げるも「気づいた時にはバーベルが後ろに行ってしまった」。思っていた以上に軽く、腕が振り切れバーベルを落としてしまった。ジャークも1、2回目まで順調に成功したが、自己ベストより1キロ重い102キロは成功しなかった。

 今大会は世界ジュニアの選考も兼ねていた。「優勝すれば入る可能性があった」と、優勝選手とわずか1キロ差だったことを悔やむ。しかしスナッチ、ジャークともに自己記録にチャレンジでき、「次につながる内容だった」と手応えを感じた。27日には、全国高校選抜大会が控える。「クリーンを改善して挑みたい」と前を向いた。

(高橋夏帆)