日本ハンドボールリーグ(JHL)女子のザ・テラスホテルズは沖縄県名護市の21世紀の森体育館で香川銀行と今季最終戦を行い、26―25で接戦を制した。通算成績は5勝15敗、8位で今季終了した。
テラスがチーム全員で1勝をもぎ取った。香川銀行との最終戦では、選手全員が最後まで気迫あるプレーを見せた。今季限りで引退する選手が9人おり、みんなで「このメンバーで絶対勝つんだ」と誓って臨んだ試合だった。
前半、相手のディフェンスがうまく機能し、ポイントゲッターの上地涼奈や藤岡美希らがなかなか点を取れずにいた。14―14の同点で折り返し、迎えた後半。特に光ったのが樋口怜於奈だ。相手にリードを許し、追いかける時間帯が続いたが、開始20分で樋口がワンステップでジャンプシュートを決め、同点に持ちこんだ。キーパーの桑原美紗季も連続セーブでチームをもり立てた。
試合終了間際まで、お互い一歩も譲らないシーソーゲームが続くが、最後はテラスの勢いが上回り、1点差で競り勝った。試合終了を告げるベルが鳴ると、選手全員が涙ぐみながら抱き合い、勝利を分かち合った。
樋口は「このメンバーで勝つことしか考えていなかった。9人が引退するが、来季はプレーオフ出場を目指したい」と前を見据えた。
(砂川博範)
引退する9人 有終飾り笑み セレモニーにファンら
テラスは今季、佐藤未来や塩田真奈美ら9人が引退する。チームが本格始動した2019年から所属した選手は5人だ。香川銀行との最終戦を終えた後、セレモニーが開かれ、応援に駆けつけたファンや家族らが見守る中、一人一人があいさつした。
引退する一人、藤岡美希は「現役最後の試合で、勝利で終わることができて本当にうれしく思う。思い切りやって良かった。悔いはない」と笑顔を見せた。
(砂川博範)