沖縄勢トップは24位の比嘉、荒川は31位、上原が41位 優勝は甲ジエ ダイキン女子ゴルフ最終日


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18番、ロングパットを決めてイーグルを奪い、喜ぶ比嘉真美子=5日、南城市の琉球GC(小川昌宏撮影)

 女子ゴルフの今季開幕戦、ダイキン・オーキッド・レディス最終日は5日、南城市の琉球GC(6560ヤード、パー72)で行われた。比嘉真美子が最終18番をイーグルで締めてイーブンパーで回り、通算もイーブンで県勢トップの24位だった。うるま市出身の荒川怜郁(れいか)(コザ高出―中部学院大3年)は通算1オーバーで31位。上原彩子は通算4オーバーの41位で終えた。首位で出た申ジエ(韓国)が通算10アンダーの278で逃げ切って優勝した。

比嘉、18番イーグル締め

 比嘉真美子は最終18番、大勢の観客が見守る中で約16メートルのロングパットを沈め、地元開催の今季初戦をイーグルで締めた。「上りのスライスラインだった。深く考えず感覚に任せて打った」としっかり打ちきって一気に2打縮め、自然とガッツポーズが出た。「左にマウンドがあり、私の位置からカップは見えなかった。ボールが消えたのとギャラリーの歓声で入ったのが分かった」

 4日間を通し、周囲への感謝の気持ちを表す言葉が多く出た。「去年1年間、調子が悪く、心配している人も多かった。不安な気持ちもあったが、元気でプレーしている姿を見せることができてよかった」と手応えを感じている様子だった。

 オフは沖縄でパワーを充電した。「実家で過ごし、食事の面で親からサポートもあり、ありがたかった」と気力をみなぎらせて4日間を駆け抜けた。

 攻めのゴルフを体現し、いい形で今季スタートを切った。復調と挑戦がキーワードの年となるが「自分のプレーを積み重ねて、少ないチャンスをつかみ取っていきたい」と今季の健闘を誓った。
 (大城三太)


荒川、流れつかめず 悔しさあふれ涙も

18番、ラフからのリカバリーショットを放つ荒川怜郁(小川昌宏撮影)

 プロとして初のダイキンに挑んだ荒川怜郁は通算1オーバーの31位で終えた。ギャラリーが増える週末の決勝ラウンドは2日間とも3オーバーとスコアを崩した。「今日の前半はボギー三つで流れをつかめず、4番のバーディーチャンスも外してずるずるいってしまった」と悔やんだ。しかし後半は全てパーセーブと根気強くスコアをまとめて踏ん張った。

 「ドライバーの飛距離は大丈夫だった。フェアウエーのキープ率を上げていけたらいい」と収穫と課題を語る。

 昨年は4アンダーの10位でベストアマにも輝いた。プロ初戦の戦いぶりに消化しきれない悔しさを残していたようで、報道陣の質問に言葉に詰まって涙を流す場面も。「暑さも寒さもあった4日間だったが、励ましの言葉が力になった。応援がありがたかった」と期待に応えられなかったとの思いがあふれ出た。

 プロとしての一歩を踏み出し「実力がまだ足りない。1試合ずつ課題を見つけてできることをやっていきたい」と悔しさも糧にしながら経験を積み上げる。
 (大城三太)


上原、要所で真価発揮

18番、第3打でグリーンにのせる上原彩子(小川昌宏撮影)

 上原彩子は「グリーンで苦戦し、3パットも多かった。スピード感も合わず5ボギーをたたいた」とパッティングに苦しめられた。

 一方、スイング全体の課題修正に取り組んでいる真っ最中で「いい部分も、ミスした部分もあったが全体的に安定してプレーできた。今季のいい滑り出しになった」と手応えも示した。

 18番はアプローチがさえて至近距離につけ、5番では約10メートルのパットを沈めていずれもバーディー。要所でギャラリーを沸かせるプレーを見せた。

 「4日間戦えたことがよかった。コーチと一緒に取り組んできたことがいい感じでできている」と自信と収穫を手にした開幕戦となった。今月中旬に渡米し試合に挑む。「いい成績へとつなげていけるようにしたい」と地元でつかんだ好感触で上昇気流に乗りたい考えだ。
 (大城三太)