大黒柱のクーリーが不在…穴を埋めたのは渡邉「いい経験だった」 キングス、香港クラブに70ー90 EASL


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キングス―ベイエリアドラゴンズ 第4Q、リバウンドを奪う琉球の渡邉飛勇(中央)=5日、沖縄市の沖縄アリーナ(大城直也撮影)

 バスケットボール男子で東アジアの強豪クラブが王座を争う東アジアスーパーリーグ(EASL)最終日は、沖縄アリーナで3位決定戦と決勝を行った。3位決定戦に進んだ琉球ゴールデンキングスは70―90で、香港で設立されたベイエリアドラゴンズに敗れ4位となった。

 外国人選手枠の関係で、ゴール下の大黒柱であるジャック・クーリーが外れたキングス。その穴を埋めるかのように渡邉飛勇が気を吐いた。

 サイズも個人技もある相手チームに個人の力で打開しようと、パス回しが少なく、ボールを保持することが目立った。そこにスチールを仕掛けられ、攻撃の機会を失うことが多かった。

 その中で、インサイドで体を張っていたジョシュ・ダンカンが第1クオーターの序盤でファウルトラブルに追い込まれた。

 代わって入った渡邉は守備で2本のブロックショットに6本のリバウンドを決める。攻撃でもリバウンドからシュートを決めると、ダンクも見せて会場を盛り上げた。しかし、途中から2メートル25の選手にマークにつかれて、高さで押されてしまった。

 渡邉はこの1カ月、リーグ戦だけでなく、日本代表合宿に追加招集され、ワールドカップのアジア2次予選にも出場するハードな日程だった。「コンディションは悪かった。とても疲れている」と苦笑い。それでも今大会を通して「僕にもチームにもいい経験だった」と手応えも感じているようだった。
 (屋嘉部長将)


▽3位決定戦

ベイエリア
 90―70(16―14,28―14,30―23,16―19)
キングス

 【評】シュートの精度の違いが得点差に如実に表れた。個人技もある相手のフィールドゴール率が44・7%だったのに対し、キングスは32・1%。スチールやターンオーバーによる逸機も響いた。ジャック・クーリーが不在で、守備でも相手とのサイズ差があり、リバウンドを多く取られたことも大きかった。

相手に主導権握られた

 桶谷大HC(キングス)の話 得点が止まったまま相手にオフェンスで主導権を握られた。オフェンスの終わり方がよくないことが点差が開いた要因になった。点差が開いても、選手たちは最後までプレーしてくれた。いいバスケットができた時間帯もあったので、Bリーグ戦に戻っても続けていきたい。