中学軟式野球の第30回沖縄海邦銀行杯争奪大会・第63回県中学校春季大会・第40回全日本少年大会県予選大会(県野球連盟主催、琉球新報社共催)最終日は5日、ANA BALL PARK浦添で行われた。嘉数と城北が決勝で対戦し、嘉数が接戦を2―1で制し、初の栄冠をつかんだ。嘉数は、8月に横浜スタジアムで開催される全国大会に派遣される。
城北との決勝で、嘉数の2番手投手、城間李玖斗が終盤の2度のピンチをしのいで1点差を守り切り、チームを優勝に導いた。
エース與那嶺景吾の後を受け、五回から登板した城間の強みは制球力。六回、城北に中前打と二塁打で2死二、三塁とされるが慌てなかった。ストライク先行で次打者を追い込んだ。
失投すれば逆転につながる場面だったが、最後は渾身(こんしん)の直球で空振り三振を奪った。バックを守っていた野手は、ガッツポーズしながら「よっしゃー」と声を上げた。保護者らが詰めかけた一塁側スタンドも沸いた。
城間は最終七回にも窮地に立たされたが、落ち着いた投球で最後の打者を三ゴロに打ち取った。「緊張したが、捕手の渡慶次幹の構えているところにしっかり投げることだけを考えた」と振り返った。
8月の全国大会に向けて「嘉数中らしく、県代表として恥ずかしくないプレーを心掛けたい」と力強く語った。
(砂川博範)
夏に全国目指す
城北の山川大雅主将 ワンプレーが勝敗を分けた。決勝まで来られたのはうれしいが、全国出場を目標にしていたから、やはり悔しい気持ちでいっぱい。夏の県大会では優勝して、必ず全国を目指す。今回の雪辱を果たしたい。