女子マラソン元日本記録保持者・渋井陽子さんが部活指導者に伝授したストレッチ「時代は脱力」 うるま・伊波中で講習会


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中学校の外部指導者にストレッチを教える渋井陽子さん=2月22日、うるま市

 【うるま】女子マラソンで元日本記録保持者の渋井陽子さんが2月22日、うるま市の伊波中学校で、部活の外部指導者らにけが防止のための講習会を開いた。2023年度から段階的に始まる公立中学校の運動部活動の地域移行を前に、外部指導者の質を向上させることが目的。うるま市とスポーツデータバンク沖縄、渋井さんが所属する三井住友海上火災保険が昨年結んだ連携協定の一環として行われた。

 「時代は脱力ですよ」「普段の生活からみぞおちを抜く」。渋井さんは外部指導者ら22人を相手に、日頃使っているさまざまなストレッチを伝授した。20代半ばの時、「呼吸も苦しくなるくらい体ががちがちに固まっていた」という状態から脱するため、実践してきた方法だ。「現役選手や子どもたちに同じ思いをしてほしくない」と意図を話した。

 高江洲中でサッカーを指導する高嶺祐太さん(37)=沖縄市=は「自分の感覚を素直に話してくださった。第一線で活躍している人の話は腑(ふ)に落ちた」と振り返った。

 この日は伊波中の生徒とも交流会を開き、一緒にストレッチしたり走ったりした。1年生の池田咲夢さん(13)は「目標に向かって進んでいる人は気持ちが強くてかっこ良かった」と話した。
 (古川峻)