那覇市議会の新議長、公明・野原氏が有力か 山川、粟國氏も意欲 あす選挙


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久高友弘氏の議長辞職願を許可した那覇市議会=7日、同議会本会議場

 業者からの現金受け渡し問題を受けた、久高友弘氏の那覇市議会議長辞職に伴い、9日に新たな議長を決める選挙が実施される。与党会派からは、副議長の野原嘉孝氏(公明)が有力視されるが、同じく与党の会派「自由民主」に所属する山川典二氏と粟國彰氏も立候補に意欲を示している。野党会派のニライからは同会派代表の多和田栄子氏を推す声もあるが、立候補するかは流動的だ。

 久高氏は会派「自民党」出身であるため、同会派と、そこから分かれた会派「自由民主」から今回の議長選に立候補するのは「自粛するだろう」との見方が公明や他の与党系会派にあった。だが粟國氏は立候補への意欲が特に強く、一本化には否定的だ。議長選では自民だけでなく野党会派との連携も模索する。

 粟國氏は2021年の市議選で「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関係者から茶菓子の陣中見舞いを受け取った」と認めている。粟國氏は取材に「統一教会とは知らなかった。関係は断絶した」と話したが、こうした経緯などから議会内には「粟國氏でまとまるのは難しい」との声もある。

 過去の議長選で独自候補を立ててきた共産が、どのような動きをするのかも鍵の一つとなる。議長選後に控える副議長選挙の人選も視野に、8日も水面下の駆け引きが繰り広げられる見通しだ。
 (伊佐尚記)