闘牛愛、暦に詰める 久高さん製作、勇姿50頭


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「立ち姿より闘っている姿」を大事にしたという久高幸枝さん=10月30日、うるま市石川

 【うるま】うるま市石川出身のフリーカメラマン久高幸枝さん(40)が、闘牛50頭余りの姿を収めた2016年カレンダー(2千円)を500部作った。初めての試みで、撮影、プロデュース、営業に奔走してきた。闘牛カレンダーに掲載されているのは、14年から15年5月まで活躍した「牛くんたち」(久高さん)。“牛への愛”が原動力となり「妥協はしたくなかった」と振り返るカレンダーにはたくさんの工夫を凝らした。8日の全島闘牛大会でも販売される。

 昨年初めに「作りたい」と構想を立てた。2年前は脳を支える脊髄液が漏れる原因不明の病、ことしは脳に動脈瘤(りゅう)ができ、入院した。「性格的に燃え上がって散るタイプ。それに、命の心配をするなか、後悔するよりはやっておきたい」という思いが行動を駆り立てた。
 表紙は愛牛「富士皇」。紹介した牛の名前、体重、産地も紹介。2016年に闘牛大会があると想定される日付と、その直前の「大安の日」が分かりやすいように赤色を付けた。「大安の日」は牛主が大会で使う酒、塩、茶などを買う日。自らも闘牛と歩んでいる久高さんなりのアイデアだ。
 デザイナーに病院まで来てもらって「この牛はここじゃない」と何度も練り直す作業を続け、カレンダーを完成させた。販売が始まった今、「牛主が『すごい、上等! 頑張ったな』と喜んでいて、チョーうれしかった」と語り、笑顔を見せる。
 神村酒造、プリントショップ貴、国栄ビデオ、屋良ビデオ、うるま市商工会、うるま市観光物産協会で販売している。問い合わせは市観光物産協会(電話)098(978)0077。