【名護】1月14日に名護市立東江小学校で開催された職業体験イベント「三光 お仕事フェスティバル」(同校PTA主催)で、自衛隊がミサイルで敵国の戦艦を攻撃するイメージ映像などを放映していたことが分かった。3月15日の名護市議会3月定例会一般質問で吉居俊平氏(共産)が指摘した。名護市教育委員会の岸本尚志教育次長は「職業体験や講話などで外部から講師を招聘(しょうへい)する場合は、不適切な内容がないか事前の確認を徹底するよう指導・助言をしていきたい」と答弁した。
吉居氏は「保護者から不安の声が上がっている」とした上で、「敵基地攻撃能力や集団的自衛権の容認などの閣議決定によって憲法解釈まで変更されている。まさに自衛隊が戦争に参加するという可能性が出てきている中で、子どもたちの職業体験に自衛隊を持ってくるのはいかがなものか」と指摘した。
主催した東江小学校PTAは事前に動画の内容を確認していなかったとした上で「映像で不安を感じた人もいるかもしれない。今後は学校側とも連携して確認などに気を付けたい」としている。
自衛隊沖縄地方協力本部によると、保護者や児童から不安の声は寄せられていない。今後の対応について同本部は「(事案の)内容を把握した上で検討したい」としている。
職業体験で放映されたのは防衛省が2007年に制作した広報映像「ひろしの不思議な旅〝探検!陸上自衛隊”」。自衛隊の訓練の様子や災害時の人命救助などの活動を、子ども向けに紹介している。
(松堂秀樹)