演劇界の芥川賞・岸田國士戯曲賞、兼島さんの「ライカムで待っとく」は惜しくも選外 受賞作は「ドードーが落下する」と「パチンコ(上)」


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「ライカムで待っとく」(兼島拓也作、田中麻衣子演出)の一場面(提供、撮影:引地信彦)

 新人劇作家の登竜門で「演劇界の芥川賞」ともされる岸田國士戯曲賞(白水社主催)の選考会が17日に東京であり、今年の第67回受賞作に加藤拓也さんの「ドードーが落下する」と金山寿甲さんの「パチンコ(上)」が選ばれた。

 最終候補9作品に選ばれていた、沖縄在住の劇作家・兼島拓也さんの戯曲「ライカムで待っとく」は選に漏れた。

 「ライカム―」は1964年に宜野湾市で起きた米兵殺傷事件で沖縄の青年4人が被告となった陪審裁判を題材にした伊佐千尋さんの「逆転」に着想を得た作品。昨年11~12月に、神奈川県のKAAT神奈川芸術劇場で上演された。

 選考委員は、岩松了さんと岡田利規さん、ケラリーノ・サンドロヴィッチさん、野田秀樹さん、本谷有希子さん、矢内原美邦さん。